2011年03月31日
今回は、ロワールの鉄人のマルク・ペノさんのお話です。
それは、マルク・ペノさんがワインを造り始めた1980年のこと、世界中の白ワインと、フランスのロワールのミュスカデのワインを飲み比べ「なんて酸っぱくて薄っぺらいワインなんだろう」と驚愕したといいます。
それ以来「世界一美味しい白ワインを造ってやろう」と、マルク・ペノさんの挑戦が始まりました。
良いと思ったことは何でもやってみないと気がすみません。
実験と失敗を繰り返しながら、独自の製法を開発し、自然なぶどうの旨味がたっぷり感じられる美味しいワインを造るようになりました。
ところが、そうなると旨味がありすぎて「ミュスカデらしくない」とAOCミュスカデを名乗れなくなりました。
でも、そんなことは、マルク・ペノさんには関係ありません。
だってAOCミュスカデよりも美味しいんだから!
今では、法律に縛られることなく「ヴァン・ド・フランス」として堂々と「本物のワイン」を造り続けておられます。
ある年のことです。醗酵させるタンクが足りなくなり、泣く泣く地下の小さなコンクリート槽に入れました。
地下は低温に保たれており、アルコール醗酵がゆっくりと進み、翌年の夏まで続きました。
こうして出来上がったワインをパリのワインショップのオーナーのオリヴィエ・カミユさんが飲み、「シャポー」脱帽ものだ!と、たいそう感動し「気に入った、全部売って欲しい!」と言ったというワインです。
山高帽を意味する「シャポー・ムロン」と、ミュスカデの別名「ムロン・ド・ブルゴーニュ」より、ワイン名は「ムロン」となり、カミユさんのお店にもワインと同じ帽子が描かれています。
この写真は、2007年に、うちの息子がパリに行き、カミユさんのお店を訪れた時のものです。
どうして、こんなにぶどうの旨味が感じられるのか?
それは1本のぶどう樹から収穫するぶどうの量にあります。
2009年9月にマルク・ペノさんを訪れ驚きました。
1本の樹から約15房のぶどうを収穫するのがふつうですが、ここでは、たった3房!
もう収穫が終わったと勘違いするほどです。
1本の樹が吸い上げる養分には限界があります。
収穫量を抑えることによって凝縮したぶどうとなり、ワインに厚みが出来ます。
それが美味しさの秘密なのです。
また、自然の味わいを大切にしたいと、醗酵中には一切、酸化防止剤を使いません。
(酸化防止剤は、ワインを飲んで頭が痛くなったり、悪酔いをする原因となります)
旨味を残すため、ろ過もしません。
「世界一美味しい白ワインを造りたい」というマルク・ペノさんの傑作です!
いかがでしょうか?
ワインの中に炭酸ガスが残っているので「王冠」で栓をしたユニークなワインとなりました。
~~~~テイスティングコメント~~~~
優しい口当たり、心地よい酸味がいつまでも続きます。
約30種類の天然酵母の複雑な味わいとピュアなぶどうの風味が際立っています。
~~~~食事との相性~~~~
白身魚の刺身、魚介料理全般、フレッシュチーズ
生産量が大変少ないのに、熱狂的なファンがいて、パリでも極一部の専門店にしか置いてない希少なワインです。
数に限りがありますのでご注文先着順とさせていただきます。
長いご案内を最後までお読み頂きありがとうございました。
ムロン マルク・ペノ 750ml
http://takeya.ocnk.net/product/24
ご注文は、㈱たけや商店 06-6853-4256 まで